著名な物言う投資家は、アップルの独占禁止法に対する傲慢さは規制の観点から危険であり、同社の評判を傷つけていると述べた。

ビル・ゲイツとマーク・ザッカーバーグの両者から重要なアドバイザーと評されるロジャー・マクナミー氏は、アップルが妥協しなければ規制され、その結果は好ましくないものになるだろうと述べている…

マクナミー氏はタイム誌にアップル宛ての公開書簡を寄稿した。冒頭、彼は3つの段落で自身が認識している問題点を述べている。

私は1985年から証券アナリスト兼投資家としてAppleを追い続け、その間ずっと同社とその価値観を高く評価してきました。しかし最近、Appleが変化する政治情勢の中で自社がいかに脆弱であるかを認識していないように見えることに、苛立ちを感じています。 

一部従業員への不当な扱いを主張する最近の報道、プライバシーに関する同社の対外的な姿勢と矛盾する社内ポリシー、AppStoreとの競争を可能にする州法の成立を阻止しようとする動き、そしてAppStoreのポリシーに関連する注目を集めた訴訟は、Appleの評判を著しく傷つけました。それにもかかわらず、同社は議会や規制当局に対し、傲慢から融通の利かないまで様々な態度を示してきました。 

Appleがアプローチを見直しない限り、規制当局はプライバシーとセキュリティにおける同社の優位性を損なうしか選択肢がないだろう。顧客として、私は腹立たしい。テクノロジー業界の改革を目指す活動家として、一体どうなっていたのだろうかと自問するしかない。

彼は、アップルの防御的な姿勢は、苦境に立たされたスタートアップ企業だった当時は理にかなったものだったかもしれないが、巨大企業となった今となっては見苦しいものだと主張する。さらに、クパチーノを拠点とする同社の反競争的行為と妥協を拒む姿勢が、規制当局の格好の標的となっていると彼は指摘する。

現時点では、欧州、米国、あるいはその両方における反トラスト法介入はほぼ確実です。政策立案者の正当な懸念への対応を拒否することで、Appleは自社の将来にとって不可欠ではない事業慣行を守るために、中核となるセキュリティとプライバシーのブランドを危険にさらしています。 

同氏は、アップルは自らを被害者と考えるのをやめ、独占禁止法の調査につながった功績を称賛する必要があると述べている。

独占禁止法を成功への罰と捉えるのはやめてください。独占禁止法への介入は、ビジネスにおいて圧倒的な勝利を収めた証です。現状が政治的に維持不可能になった時にのみ行使されます。それを金メダル、新たなゲーム開始の合図と考えてください。おめでとうございます、Appleの勝利です！

彼は、Appleが積極的かつ協力的なアプローチを取れば、規制当局を容易に説得できると示唆している。App Storeの手数料を引き下げるだけで済むのであれば、計画されている独占禁止法規制の大半によってAppleが失うものは全くない。

昔の広告で言っていたように、「Think Different（違う考え方）」 […]

Appleが規制当局に提供できるものがもう一つあります。それは、テクノロジー改革運動への国民の支持です。下院司法委員会は最近、テクノロジー業界を標的とした6つの新たな反トラスト法案を承認しました。Appleは6つすべてに反対のロビー活動を行ってきましたが、そのうち同社にとって深刻な問題となるのは2つだけです。1つはサードパーティのアプリストアを認める法案、もう1つは巨大テクノロジー企業の分割を求める法案です。 

Appleが分割法案を支持することは不可能ですが、他の法案については解決策を交渉する機会があります。もしそうであれば、Appleは6つの法案のうち5つを支持できるはずです。これは、法案の超党派の提案者にとっても、Appleと規制当局の関係にとっても、大きな変化をもたらすでしょう。

私自身も、Apple の独占禁止法上の傲慢さのリスクについて同様の主張をしてきました。

企業には選択肢がある。法律の介入を待ち、強制されて初めて正しい行動をとる悪者と見られるか、自発的に行動を起こし、善者と見られるかだ。まだ時間があるうちに、後者の道を選ぶことを強く勧める。

マクナミー氏の手紙全文は読む価値がある。

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