カナダ最高裁判所は4対3の判決で、カナダの警察官は一定の状況下で逮捕時に令状なしで携帯電話を捜索する権利があるとの判決を下した。その条件とは、逮捕は合法であること、捜索には警察の正当な理由が必要、捜索は容疑のある犯罪に限定され、警察は捜索の詳細な記録を保管しなければならない、というもの。

トーマス・クロムウェル判事は、裁判所は効果的な法執行と、カナダ権利自由憲章第8条に基づくカナダ国民の不当な捜索や押収からの自由という権利の保護との間でバランスを取ろうとしていると主張した。一方、反対意見を述べた3人の判事は、携帯電話の捜索には必ず令状が必要であると主張した。

「この決定に直面した警察官が誠意を持って行動するであろうことは疑いないが、法執行の目的が個人の携帯電話やコンピューターの捜索におけるプライバシーへの重大な侵害の可能性を明らかに上回っているかどうかを『十分な慎重さをもって』判断できる立場にあるとは思えない」と、反対意見3名の代理人であるアンドロマチェ・カラカツァニス判事は述べた。「もし彼らの判断が誤っているなら、その後の証拠排除では当初のプライバシー侵害は是正されないだろう。」

カナダの警察官は、今回の判決以前、逮捕時に携帯電話を捜索する事実上無制限の権利を有していたため、遵守すべき具体的なガイドラインを追加するという裁判所の決定は、プライバシー擁護者にとって正しい方向への一歩と言えるでしょう。しかしながら、この判決は今後数日間、カナダ国民の間で厳しい批判にさらされることは間違いありません。

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