盗難されたApple IDが原因で、中国最大のモバイル決済アプリであるAlipayとWeChat Payから金銭が盗まれる事件が発生しました。これらの盗難は、AlipayアカウントをApple IDに決済手段としてリンクさせていた人々から発生しました…

WSJ によると、そのお金はApp Storeでの不正な購入に使われたという。

国営メディア「中国国営ラジオ」によると、中国の一部のiPhoneユーザーがここ数日、App Storeで自分が承認していない購入履歴の通知をモバイル端末から受け取ったと訴えている。ソーシャルメディア上では、不規則な時間帯にテキストメッセージで通知が届くことで、数百ドルに上る被害を受けたケースもあると訴えられている。

両社ともこの侵害を認めた。

アリペイの通知では、影響を受けた人数は明らかにされていないが、主要ライバルであるWeChat Payやクレジットカードなど、他の決済システムにアカウントを接続しているiPhoneユーザーが含まれているとしている。テンセント・ホールディングス傘下のWeChat Payの広報担当者は、ユーザーへの通知は行っていないと述べたが、同社がメディア向けに発表した声明はアリペイの声明と同内容だった。

犯人は一回の取引で可能な限りの最高額を盗んだようだ。

国営新華社通信は木曜日、一部の利用者は最大2,000元（288ドル）の損失を被ったと報じた。

Alipayは、Apple IDをリンクしているユーザーに対し、緩和策として取引限度額を下げるよう勧告している。

詳細は極めて不明です。Apple IDのログイン情報がどのように盗まれたのか、また何人のユーザーが被害に遭ったのかは不明ですが、WeChat PayとAlipayはそれぞれ約5億人のユーザーを抱えています。AlipayはAppleがIDの盗難経路を調査中であると述べていますが、今のところ具体的なコメントは出ていません。

アップルの広報担当者は、同社ウェブサイトにある、Apple IDを不正使用から守るための指示を挙げた。その指示には、ログイン時にパスワードに加えて2つ目のコードで本人確認を行う2要素認証などが含まれる。

中国ではモバイルウォレット市場が極めて確立されており、決済の大部分はAlipayとWeChatで行われている。

Appleは中国におけるApple Payの初期展開に1,300万ドルを投資したと報じられていますが、現地の決済サービスが先行していたため、Appleにとって厳しい戦いとなりました。しかしAppleは粘り強く取り組み、夏には中国で過去最大規模のプロモーションを実施しました。割引やポイント還元を提供することで、ユーザー基盤拡大のために現地企業が用いる戦略に追随しました。

しかし、Appleは既存の現地ブランドの優位性を認めざるを得ず、今年初めには自社の直営店でAlipayの利用を開始することを決定しました。これは、Appleがサードパーティのモバイルウォレットアプリを使って直営店での購入を許可した初めてのケースでした。同社は既にオンラインでの購入でAlipayを利用していました。

写真: Shutterstock

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