WWDC 2022でのM2チップの発表に続き、Appleは新しいM3チップの発表を目前に控えています。M3チップはM2チップからの大幅なアップグレードとなることが予想されており、新しい製造プロセスへの移行により、パフォーマンスと効率性の両方が大幅に向上します。

M3チップの仕様

M3チップの最大の変更点は、3ナノメートル製造プロセスで製造されることです。Mac向けのこれまでの2つのApple Siliconチップ、そして最近のiPhoneモデルはすべて5ナノメートルプロセスで製造されていました。チップの製造サイズである「ナノメートル」は、チップ上のトランジスタ間の距離を表します。この距離が短いほど、パフォーマンスと効率が向上します。

製造サイズが5nmから3nmに縮小されたことは大きな変化です。これによりコアの高密度化が可能になり、同時に各コアの性能と効率も向上します。

ブルームバーグは、M3 Proチップの基本構成ではCPUコアが12個、GPUコアが18個、RAMが最大36GBになると報じています。これは、ベースラインのM3 Proチップは、ベースラインのM2 Proチップと比較してCPUコアが2個、GPUコアが2個多く搭載されていることを示唆しています。また、ベースラインのM3 ProはRAMの上限がわずかに高く、M2 Proチップの32GBに対して最大36GBまでサポートされるようです。

理論的には、ベースのM3、M3 Max、M3 Ultraチップでも同様の性能向上が期待できます。現時点では、M3チップラインナップ全体の構成に関する詳細はリークされていません。

Macworld は、過去のアップデートとコア数の増加に基づいて、M3 チップの潜在的なパフォーマンス向上を推定してみました。

Appleはこれまで通り、効率性とパフォーマンス向上のバランスを独自に取る可能性があります。効率性をより重視し、バッテリー寿命の向上などに注力し、パフォーマンスの向上は控えめにするという選択肢もあります。あるいは逆に、バッテリー寿命と効率性をほぼ維持しつつ、パフォーマンスを大幅に向上させるという選択肢もあります。

M3チップを搭載した最初のMac

Bloombergによると、Appleが初めてM3チップを搭載したMacには、13インチMacBook Air、24インチiMacの新バージョン、そしてM3 MacBook Proが含まれるとのことです。そう、Touch Barを搭載した13インチMacBook Proは、なぜかAppleのラインナップに残っています。

14インチおよび16インチMacBook ProなどのハイエンドMacモデルは、2024年初頭から中頃まではM3チップへのアップデートは行われないと予想されています。これらのマシンは、M3 ProおよびM3 Maxチップを搭載します。Appleは来年中に、Mac StudioやMac ProなどのハイエンドMacにM3 Ultraチップを搭載する可能性もあります。

Appleは、M3チップを搭載したMacに加えて、2024年初頭にM3チップを搭載したiPad Proの新バージョンも準備している。

遅延と供給不足

M3チップはTSMCにとって初の3nmプロセッサとなるため、遅延や生産上の問題に直面する可能性があります。実際、TSMCは既に、3nmチップに対する顧客からの需要に応えるのに苦労していると述べています。

最初の M3 Mac のリリースが 10 月にも予定されており、リリース前に M3 チップに関する詳細が明らかになる予定です。

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