…全体としては損失ではないかもしれませんが、売上が減ってチャートの順位が下がり、それがさらなる損失につながっています。ビルボード（Giz経由）によると、1.29ドルに値上げされた曲は、値上げからわずか2日で売上が大幅に減少したとのことです。現時点では、値上げが売上の減少を上回っているようで、1.29ドルの曲でレーベルにはまだ収益が流入しています…しかし、それは今のところの話です。こうした状況は悪循環に陥りがちです。

アーティストにとって、音楽収入だけが全てではありません。彼らは必ずしも売上収入に基づいて報酬を受け取るわけではありません。アーティスト（少なくとも一部のアーティスト）にとって、重要なのはナンバーワンヒットやトップ10ヒットを出すことです。レコード会社がアーティストの曲の価格を0.30ドル値上げすれば、そのアーティストがトップ10入りする可能性は大幅に低くなります。0.99ドルで販売しているアーティストは大きなアドバンテージを得ています。これは、将来の契約交渉におけるアーティストの評判や立場にも影響を与えます。

これも些細な変化ではありません。ビルボードが提供している左側のカートを見てください。1.29ドルの曲は急落し、0.99ドルの曲は急騰しています。

2日間のデータでトレンドが決まるわけではないかもしれませんが、確かに立ち止まって考えるきっかけにはなります。レコード会社の幹部にとって、曲の価格を1.29ドル上げるという決断は、アーティストのランキングを数ランク下げ、ひょっとするとトップセラーの座さえ失うことになると分かっている限り、はるかに難しいものになるでしょう。

スティーブ・ジョブズが99ドルを維持したのは正しかったのかもしれない。彼にはかなり確固たる実績がある。

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