ロイター通信の報道によると、オーストラリアの銀行は国内で独占カルテルとして活動する許可を拒否され、当面の間、Apple Payの条件についてAppleと共同で交渉することができない。オーストラリアの銀行は、高額な手数料と顧客のコントロールの喪失を理由に、Appleのモバイル決済ソリューション（iPhone 6およびiPhone 6sで利用可能）の導入に抵抗している。

Appleは、銀行がApple Payのような革新的な決済技術の導入を阻止することで、競争を阻害していると主張している。銀行はAppleに対し、NFCチップをサードパーティ開発者に開放するよう強要しようとしているが、Appleはそれがプラットフォームのセキュリティ基準を損なうと主張している。

しかしながら、オーストラリア競争消費者委員会による今回の判決は暫定的な判断であり、10月に下される予定の最終決定にはほとんど影響を与えません。委員会は暫定的な判断については慎重な姿勢をとっており、複雑な判断は常に却下されます。Apple Payの件は複雑すぎるため、迅速な判断は不可能と判断されたのです。

オーストラリアの顧客への影響という点では、最終決定が出るまで何も変わらない可能性が高いでしょう。このため、この訴訟に関与しているオーストラリアの銀行とAppleは、オーストラリアの競争法で何が許容されるのかという最終判断を待つ間、膠着状態に置かれることになります。オーストラリアの銀行によるApple Payの大規模な導入は、早くても11月までは期待できないでしょう。

現在、オーストラリアのお客様は、一部のアメリカン・エキスプレスおよびANZカードでApple Payをご利用いただけます。Apple Payは他の市場でも大きな成功を収めており、同地域の主要銀行すべてがサービスを導入しています。英国のお客様向けには、昨日新たに3つの銀行がApple Payに対応しました。

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