カニエ・ウェストは、反ユダヤ主義と反黒人主義を掲げる言動で、今度はApple Musicからの批判に直面し続けている。アディダスやバレンシアガといった企業から契約を解除された後、ローリングストーン誌は本日、Appleが自社キュレーションの「カニエ・ウェスト・エッセンシャルズ」プレイリストをApple Musicから削除したと報じた。しかし、ウェストの全ディスコグラフィーは引き続きストリーミングサービスで視聴可能となっている。

この動きにより、Apple Musicは、カニエ・ウェストによる数々の憎悪的かつ不快なコメントを受けて、カニエ・ウェストに対して措置を講じた最初のストリーミングプラットフォームとなりました。削除対象には、「カニエ・ウェスト エッセンシャルズ」プレイリストと「カニエ・ウェスト ビデオ エッセンシャルズ」プレイリストが含まれます。どちらも今週中に削除されたようで、Apple Musicの検索結果には表示されなくなりました。

Appleは、ウェストの全ディスコグラフィーの削除を求める圧力が高まっているにもかかわらず、その実施には踏み切っていない。今週ロイター通信とのインタビューで、SpotifyのCEOダニエル・エク氏は、Spotifyはそのような計画はないと示唆した。ウェストが「ひどい発言」をしたことを認めつつも、「行動を起こすかどうか」は最終的にはレーベルが決めることだとエク氏は述べている。

しかし、ローリングストーン誌は、ウェストのケースでは必ずしもそこまで明確ではないと指摘している。

しかし、ウェストの所属レーベルの状況は、彼がもはやどのレーベルとも契約していないという事実を考えると、彼自身にとっても複雑だ。キャリアの大半をデフ・ジャム・レコーディングスで過ごしたウェストは、昨年の『Donda』のリリースをもって契約を満了した。とはいえ、デフ・ジャムは10枚のスタジオ・アルバムと数々のコラボレーション・リリースを含む彼のカタログの維持管理を依然として担っているため、両者の関係は完全に断絶したわけではない。 

デフ・ジャムは簡単に介入し、Apple Music、Spotify、その他のストリーミングプラットフォームからウェストのディスコグラフィーを削除する可能性もある。しかし、今のところデフ・ジャムはそうした意向を示していない。

アディダス、ヴォーグ、バレンシアガといった企業との契約を失ったことに加え、ウェストはTwitterとInstagramのアカウントも一時的にロックアウトされた。Instagramは昨日再開され、Twitterアカウントはイーロン・マスクによる買収を受けて本日復旧した。

Appleは、Apple Musicにおけるカニエ・ウェストの楽曲に関する措置について、まだコメントを発表していない。両者は過去にも緊密に協力しており、2021年にはウェストがアルバム「Donda」の完成に向けて取り組んでいる様子をライブ配信した。また、最近の報道によると、ウェストは2018年のアルバム「Ye」をアドルフ・ヒトラーにちなんで名付ける計画だったという。

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