カリフォルニア州で注目を集めたApple対Samsung裁判の陪審員は、5件の特許侵害訴訟においてSamsungがAppleの特許を故意に侵害したと判決を下しましたが、同事件を担当する裁判官はこの判決を覆しました（判決のPDF）。The Vergeが報じているように、 ルーシー・コー判事はSamsungの弁護団からの要請を受け、Samsungが特許を故意に侵害していないと判断しました。今夜の判決は、SamsungがAppleに既に支払われている10億ドル以上の賠償金に加えて、追加の罰金を科されないことを意味する可能性が高いでしょう。 

コー氏が判決文で述べているように、故意の最終的な認定が認められるためには、陪審員が侵害が故意であると認定するだけでなく、Apple側も「（Samsungの）行為が有効な特許の侵害を構成する客観的に高い蓋然性」があったことを証明する必要がある。Samsungは、Appleの特許が無効であると信じるだけの理由があったため、たとえ侵害したとしても、故意とは認定されないと主張していた。

AllThingsDが指摘しているように、今夜のコー氏の判決では、元の裁判が「公正に行われた」ため再審は行われないとも述べられている。

ルーシー・コー判事は、陪審員による10億ドルの評決は証拠によって裏付けられていると述べ、「裁判は公正に行われ、双方に均一な時間制限と証拠規則が適用された」と付け加えた。「新たな裁判は司法の利益に反する」とコー判事は判決文に記した。

今夜の判決により、前述の2つの問題は解決したが、訴訟の双方は裁判官とともに控訴手続きを継続することになるだろう。

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