Appleとその共同創業者であるスティーブ・ジョブズは、コンピュータの歴史を通じて、ストレージデバイスの設計と普及に大きく貢献しました。例えば、1980年代にはMacがソニーの3.5インチフロッピードライブを主流にしましたが、AppleはMacが登場する前から独自のストレージデバイスの開発に取り組んでいました。ある友人が、 eBayで、カラフルなAppleロゴがあしらわれた、これまで知られていなかったNISHAハードドライブのプロトタイプと思われる製品の広告を見つけました。半透明のケースに入っており、出荷こそされていませんが、このようなApple製品としてはおそらく初めてのものでしょう。これは、Appleが1985年9月17日にMacintosh 512K専用に発表したHard Disk 20ドライブでも、Hard Disk 20SCでもありません。
後者は、Appleが1986年にMacintosh Plusに搭載した最初のSCSIドライブであり、事実上Hard Disk 20を後継機種としました。このユニットはAppleのハードドライブの初期プロトタイプである可能性はほぼ間違いないでしょうが、結局日の目を見ることはなかった新しいハードドライブ設計である可能性もあります。販売者もそのどちらとも言えませんでした。ドライブは電源が入らなかったからです。鋭い観察眼を持つ読者の皆様は、かつてAppleが独自のストレージデバイスを設計していたことをご存じでしょう。前述のHard Disk 20は、同社のハードドライブに対する閉鎖的なアプローチを如実に物語る好例と言えるでしょう。