元アップルCEOのジョン・スカリー氏は WSJに対し、ソーキン/ボイル監督の映画 『スティーブ・ジョブズ』は「並外れたエンターテイメント」だが、ジョブズの人柄の一面しか描いていないと語った。

これは素晴らしいエンターテイメントだが、 実際にはスティーブ・ジョブズの人格の一側面を取り上げているだけだ。

彼の性格には情熱的な完璧主義者という一面もありましたが、他にも多くの側面がありました。[…] 私が知る若い頃のスティーブ・ジョブズは、素晴らしいユーモアのセンスを持っていました。一緒にいる時は、いつもとても温かく接してくれました。一緒に働く人たちをとても大切にし、良い人でした。ですから、この映画ではそういった側面に焦点が当てられていないと思います… 

スティーブ・ウォズニアック、アンディ・ハーツフェルドらのコメントに呼応して、スカリーはこの映画が事実を大きく改変していると語る。

映画では、ジョブズがアップルを去った後、ジョブズとスカリーが二度会った場面が描かれているが、実際には一度しか会っていなかった。スカリーはジョブズがその会談で何を言ったのか明かすことは拒否したが、映画の描写については「かなり独創的な表現が使われた」と述べている。

ウォール ・ストリート・ジャーナルは最近、スティーブ・ジョブズの未亡人ローレン・パウエル・ジョブズが映画製作を何度も阻止しようとしたと報じた。アップルもまた、ソーキン／ボイル監督による伝記映画で描かれる以上のスティーブの実在を社員に納得させようと努力している。ティム・クックCEOは社員にメールを送り、ジョブズを知る人に彼の本当の姿について尋ねてみるよう促した。また、同社はiPhone発売前のジョブズがリラックスして冗談を言う様子を捉えた未公開映像を社員に公開した。

この映画は東海岸と西海岸の両地域で金曜日に一般公開が始まり、10月23日までの間に徐々に全国公開される。

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