最も伝統的なシリコンバレーの企業のトップ幹部が去る中、アップルは、マーケティングコミュニケーション統合担当副社長のニック・ロー氏がその役職に2年余り就いた後に同社を去ることで、新たな損失を被ることになる。

ニック・ロー氏の退社は、Ad Ageが「事情に詳しい複数の関係者」の話として明らかにした。同誌によると、2019年6月、「長年エージェンシーで活躍してきたロー氏は、パブリシス・グループの最高クリエイティブ責任者を退任し、カリフォルニア州クパチーノに拠点を置く巨大企業に移籍すると発表した」という。

過去数年間、ロー氏はAppleのマーケティングおよびコミュニケーションチームにおけるデジタルファーストのアプローチを主導する役割を担い、テレビ、小売、デジタル広告、そしてメディア戦略に携わってきました。

Ad Ageによると、ニック・ロー氏がなぜ Apple を去るのか、また次にどこへ行くのかは不明だという。

事情に詳しい関係者によると、ロー氏はアップル在籍中、特にソーシャルメディアとデジタル分野の業務に深く関わっていたという。しかしながら、同社の最も「目に見える」マーケティングは、おそらくより「伝統的な」形式の取り組みと言えるだろう。例えば、看板広告やハリウッドスターが監督を務めた大ヒット映画などの映像を通して製品そのものをアピールする、長年続く「Shot on iPhone」キャンペーンなどだ。また、継続的な小売体験キャンペーン「Today at Apple」は、2018年のカンヌライオンズでグランプリを受賞した。

Apple社では、ロー氏はApple社のマーケティングコミュニケーション担当バイスプレジデントであるトル・マイレン氏に直属していました。2019年にパブリシス社の同僚に宛てたメモの中で、ロー氏はApple社で働くことは一生に一度あるかないかの機会だと述べています。

ピュブリシスで過ごした時間は楽しかっただけでなく、グループの野心と絶え間ない変革に刺激を受けました。ピュブリシスは、クライアントが直面する大きな課題を解決するための適切な計画、適切なモデル、そして適切な人材を備えています。この道のりにずっと携わり続けたいと願っていましたが、生涯憧れてきたブランドで働けるという、またとない機会を逃すわけにはいきませんでした。

Apple から返答があった場合、あるいは同社幹部が正式に退任を発表した場合、この記事を更新します。

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