Matterは、プラットフォームを問わずスマートホームデバイスのエクスペリエンスを向上させるために、昨年秋に正式にリリースされました。そして今、Appleを含むConnectivity Standards Alliance（CSA）が、Matterの最初のアップデートを発表しました。このリリースでは、開発者がMatterを使い始め、認証を取得しやすくなるよう、変更と改善が加えられています。また、エンドユーザーはバッテリー駆動型デバイスでより快適なエクスペリエンスを得られるはずです。

CSA は Matter 1.1 に関するすべての詳細をブログ投稿で共有しました。

本日のMatter 1.1のリリースは、Connectivity Standards Allianceのメンバーとして集い、この進化するテクノロジーの継続的な進歩と成功に貢献してきた数百もの企業と個人の共同の努力の成果です。Matter 1.1は、開発者にとってより優れた前進の道筋と新たなユーザーエクスペリエンスを提供し、Matterの次の段階への準備を整えます。

バージョン 1.1 での主な変更点は、次の 3 つです。

• デバイスメーカーや開発者にとってMatterの導入が簡単になります
• 開発した製品の認証が容易になり、ユーザーに早く届けられる
• バッテリー駆動デバイスのサポート強化 - 多くのスマートホームカテゴリーで重要な機能

エンドユーザーの改善

消費者にとって、Matter 1.1 は、バッテリー駆動型デバイスや断続的接続デバイス (ICD) のサポートを改善します。

「スリープデバイス」と呼ばれることもあるこれらのデバイスは、通常、接触センサー、モーションセンサー、温度センサー、ドアロック、スイッチなど、最適な動作と寿命のために電力を節約する必要があるバッテリー駆動のデバイスです。今回の追加サポートにより、ユーザーやプラットフォームがデバイスを操作した際に、デバイスがオフラインであると報告される可能性が低減します。これらの改善により、開発者は製品の最適化とユーザーエクスペリエンスの向上を容易に実現できるようになります。

CSA はまた、これまでに Matter で認証されたデバイスが 1,135 台あり、仕様のダウンロード数は 17,991 回に達していることも明らかにしました。

開発者向けの改善

開発者側では、CSA はフィードバックがバージョン 1.1 の形成に役立ったと述べています。

メンバーや初期開発者からのフィードバックと学びを活かし、仕様の明確化と整理を行いました。これにより、開発者が仕様をより深く理解し、活用しやすくなります。また、新しいデバイスタイプへのサポート提供に関するガイダンスも充実し、Matter仕様への貢献も容易になります。

また、テストの自動化が改善され、製品の認証がより簡単に取得できるようになりました。

試験自動化の新たな機能強化により、デバイスメーカーは製品の事前認定と認証取得の検証が容易になります。これは認定試験機関（ATL）にとってもメリットであり、自動化の改善により試験の効率と包括性が向上します。

次は何?

CSAは年間2回のリリースを目標としています。最初のリリースはすでに完了しており、次期バージョンでは新機能とデバイスタイプサポートが追加され、「今年後半」にリリースされる予定です。

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