iPhoneを含むApple製品の生産の大部分は依然として中国で行われています。しかし近年、Appleは他国の協力を得て、サプライチェーンの多様化を徐々に進めています。そして今、Appleは中国からの生産移転を進めており、iPhone 14の組み立てをブラジルで開始しました。

iPhone 14はブラジル製に

ブラジルのブログ「MacMagazine」の読者が最近ブラジルで128GBのブルーのiPhone 14を購入した際、箱に「Assembled in Brazil（ブラジルで組み立て）」と記載されているのを見て驚きました。サンパウロにあるFoxconn Brazilで組み立てられたことが、部品番号の末尾に「BR/A」が付いていたことからも分かります。

しかし、これまでのところブラジルで組み立てられているのは通常版のiPhone 14のみのようです。14 Proモデルや14 Plusモデルにも「BR/A」という識別番号は見つからなかったからです。ブラジルで販売されている中国製のiPhoneモデルには、「BZ/A」または「BE/A」という識別番号が付けられています。

AppleがiPhoneをブラジルで組み立てるのは今回が初めてではありません。昨年はiPhone 13でも同様でした。iPhone SEもブラジルで組み立てられています。これは、Appleが現地の経済状況を考慮し、より低価格なデバイスのブラジル国内での組み立てに注力しているためです。これはAppleと顧客の両方にとって朗報です。

ブラジルは輸入品に高い税金を課しており、ほぼすべてのApple製品もこれに含まれます。そのため、一部の企業はブラジルで製品を組み立てることに投資しています。そうすることで、製品の販売にかかる税金が軽減されるからです。128GBのiPhone 14はブラジルでは7,599レアル（約1,520ドル）ですが、現在では地元の小売店で同じモデルを約5,000レアル（約1,000ドル）で購入できます。

アップルと中国

AppleはブラジルでのiPhone生産からも利益を得ています。これは、同社が中国への依存度を下げようとしているためです。中国のAppleの工場は、現地の厳格なCOVID-19対策によって深刻な影響を受けています。同時に、Appleのサプライヤーに影響を与える政治的紛争も発生しています。

昨年11月、Appleは投資家と顧客に対し、中国の状況により、2022年のホリデーシーズンにおけるiPhone 14 Proの入手性がかなり限られると初めて警告しました。最近の報道によると、Appleはそれ以来、インドでのiPhone生産量を3倍に増やしています。

ブラジルでのiPhoneの組み立てが国内市場のみに焦点を当てているとしても、国内の供給不足を回避するには十分でしょう。Appleは、今年後半に発売予定のiPhone 15については、中国とインドで同時に組み立てを開始することを期待しています。

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