
Appleの第3世代iPadの発表会で、同社のマーケティング責任者であるフィル・シラー氏は、クアッドコアグラフィックスを搭載した同デバイスの新A5Xプロセッサが、NVIDIAのTegra 3チップの最大4倍のグラフィック性能を提供すると主張しました。シラー氏はまた、この新チップはiPad 2のA5チップの2倍のグラフィック性能を提供するとも主張しました。NVIDIAはこの主張の根拠となるベンチマークデータに懐疑的でしたが、初期のベンチマークテストでは、A5XがTegra 3を搭載したTransformer Primeをほとんどのテストで上回っていることが示されていました。
IGNが提供した新しいベンチマークデータによると、iPad 2のA5チップはA5XとTegra 3の両方を上回っており、A5Xのグラフィック性能向上は主に新型iPadの310万画素の高解像度Retinaディスプレイの駆動に役立っています。A5Xは、チップがRetinaディスプレイに電力を供給していない「オフスクリーン」ベンチマークにおいてのみ、iPad 2およびTegra 3デバイスに対して大幅なパフォーマンス向上を示しています。
まずIGNは3つのテストを実行しました。CPUの生のパワーを測るGeekBench、グラフィックスを測るGLBenchmark 2.1 Egypt、そしてGLBenchmark 2.1 Proです。また、Retinaディスプレイに電力を供給せずにA5Xのパフォーマンスを確認するため、GLBenchmarkテストの「オフスクリーン」バージョンも実行しました。
純粋なCPUパワーに関しては、Tegra 3搭載のASUS Transformer PrimeとGalaxy Tab 10.1が、GeekBenchで両iPadよりも高いスコアを記録しました。
Tegra 3のクアッドコア構成は、デュアルコアのA5Xを圧倒し、GeekBenchスコアでそれぞれ1540と750を獲得しました。興味深いことに、A5Xの平均スコアはiPad 2の標準A5チップの753をわずかに下回りました。A5XとA5はどちらも、総合スコア905を獲得したSamsung Galaxy Tab 10.1のTegra 2にも及ばず、スコアは伸び悩みました。Tegra 3の性能向上は、コアが2つ追加されたことによるものですが、クロック速度も1.6GHzと、A5X、A5、Tegra 2の1GHzに対して、このグループの中で最高となっています。
しかし、Appleが4倍のパフォーマンスを示した統計は、新チップのクアッドコアグラフィックスに特化していました。GLBenchmarkによるグラフィックテストでは、iPad 2はどちらのテストでも第3世代iPadを上回りました。また、どちらのiPadもAndroidタブレットを上回りました。IGNは、テストは「実行されているデバイスのネイティブ解像度で実行された」と指摘しています。
エジプトのテストでは、iPad 2(1024×768)は59fpsのフレームレートで6,709フレームを生成しましたが、新型iPad(2048×1536)は53fpsで5,974フレーム、Transformer Prime(1280×800)は52fpsで5,955フレームを生成しました。一方、Galaxy Tab 10.1(1280×800)はわずか2,465フレームしか生成できず、そのフレームレートは驚くほど低い21fpsでした。
オフスクリーンテストの結果(上図)では、A5Xは138fpsで15,412フレームを生成したのに対し、iPad 2は90fpsで10,143フレームを生成しました。A5XはRetinaディスプレイを搭載していない状態ではTegra 3を大幅に上回りましたが、Appleの統計情報で謳われている4倍の性能には及びませんでした。
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