昨年12月、Squareが音楽ストリーミングサービスのTidalと買収交渉中であるという驚くべき報道がありました。そして今、フィンテック企業であるSquareが、このニッチな音楽ストリーミングサービスの過半数株式を2億9,700万ドルで買収する予定であることが明らかにされました。この新たな提携は、フィンテック分野におけるSquareの成功を、アーティストが所有・主導するTidalの音楽ストリーミングへのアプローチに活かすことを目的としています。

同僚のベン・ラブジョイが12月に述べたように、これは控えめに言っても非常に興味深い取引です。音楽ストリーミングサービスは、収益を上げるのが非常に難しいことで有名です。元Apple Musicの幹部ジミー・アイオヴィンは、ストリーミングには「利益はない」とよく言っていました。また、Spotifyは10年以上にわたりほとんどの四半期で赤字が続いており、この2つは最も人気のある有料サービスです。

Tidalは初期からハイレゾ音源の提供など独自のセールスポイントを持っていましたが、大規模な顧客基盤を築くことができていません。最後にTidalから聞いた2016年の時点では、会員数はわずか300万人でした。これはApple MusicやSpotifyの20～45分の1に相当します。

しかし、これは単に収益性の高い事業運営を目指すのではなく、アーティストコミュニティ全体の成功を重視するものです。ジャック・ドーシー氏は、SquareとTidalは新たな提携を通じて、「アーティストが作品をサポートするための新たな方法を見つける」ことを目標に、音楽ストリーミング事業の再構築を目指していると述べています。

彼は、「新しいアイデアは交差点で生まれます。音楽と経済の間には魅力的な交差点があると私たちは信じています。アーティストのために経済を機能させることは、Squareが販売者のために行ってきたことと似ています。」と述べています。

Tidalはアーティストが所有し、主導するモデルに基づいて構築されており、ドーシー氏は、SquareとTidalの新しい提携により、アーティストのニーズと「ファン層の拡大」に重点を置くことで、より大きな成功がもたらされると考えている。

最後に、ドーシー氏はTidalの顧客（そしてサービスを継続的に改善するという約束）とジェイ・Zの「ビジョン、知恵、リーダーシップ」に感謝の意を表した。

ジェイ・Zは、Tidalの新たな章への期待と、今後も「アーティストのキャリアのあらゆる段階をサポートするプラットフォーム」であり続けることについて語った。また、ドーシー氏を革新者として称賛し、Squareの取締役会への参加を楽しみにしていると語った。

音楽ストリーミング業界はかつてないほど競争が激化しています。Spotifyは「Spotify Hi-Fi」と呼ばれるハイレゾ音源サービスの開始や、その他様々な取り組みを発表し、SoundCloudはアーティストへの公平な報酬支払いを目指し、ファンによるロイヤリティ制度を導入しました。

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